以前、消化器内科の病棟で働いていた時に、身体を起き上がらすのも難しい方がいました。
血圧が下がり、体調が悪くなるので起き上がる動作は避けた方が良いのですが、何度も何度もナースコールで「起き上がりたい」と希望を伝えられました。
「どうしたらこの人を満足させられるのだろう…」と思い悩みましたね。
実際に患者さんの身体を起こしてあげた際、やはりしんどくなってしまって、涙を流しながら「ごめんね、ありがとう、わがままを聞いてくれて」とおっしゃっていました。
患者さんの願いをどこまで聞いてあげるべきなのが、私たちにできる事の幅を考えました。
最初はわがままと思っていたことも、ゆくゆく聞いていると、それは希望であったり、願いであったりする場合があります。
とても些細な願いを叶えるだけで、患者さんが満足することもあり、その捉え方の難しさ、線引きの難しさを、今までの看護の中で一番考えさせられたように思っています。

なにわ生野病院へは中途入職をしました。
駅近の立地と、病院のキレイさに魅かれて。
実際に入職すると、病院全体の風通しの良さを感じています。
病棟の雰囲気もとても明るく、人間関係で悩んだり、ぎくしゃくしている…ということは感じませんね。
とても働きやすいです！

現在は、教育担当を担っています。
新人さんの成長が、私自身のやりがいにも繋がっています。
みんなとても頑張っているので、スタッフ一丸となってフォローしていきたいと思っています。
新人さんには、相手に対する気遣いやちょっとした思いやりを育てていってほしいです。
知識は後から追いつく部分もあるけれど、そういった心の部分は新人の頃から心がけていかないと習慣にはなりません。
思いやりを持ち、丁寧に患者さんに接すると、それだけで患者さんへの伝わり方は違います。
しんどい時に優しさを貰っていると、満足度が上がっていくと思うんです。
新人さんには、「人としての優しさ」部分の成長をとても期待しています！