◆認定看護師として、ICU・SCUの管理業務に邁進
　入職後脳神経外科ICUに5年間勤務し、脳外科の一般病棟も経験。2009年、全国で初めて開講した愛知県の脳卒中リハビリテーション看護認定看護師教育機関に入学しました。2010年に認定看護師資格を取得し、現在は脳神経外科ICU、SCUの主任を任されています。
患者さんを受け持つことは少なく、病棟リーダーや看護師の指導・フォローが主な仕事。看護師から相談を受ける際にはすぐに答えを教えるより、なぜそう思ったのか、どうすればいいと思うのか、まず自分で考えてもらう指導を心掛けています。
当院は救急件数が多く、1カ月平均で約700件の救急搬送があります。重篤な患者さんに対しては、まず命を守るための迅速な救急看護が必要ですが、単に業務優先でなく患者さんの抱える問題を深く知ることも大切です。患者さん一人ひとりとの一期一会を成長の機会と捉え、次に出会う患者さんへの治療に活かすための努力は欠かせません。

◆夢は各病棟を一本の「線」にする看護システムの構築
　当院では、超急性期病棟から一般病棟、リハビリテーション病棟、在宅看護と、患者さんが一連の流れで療養できる体制が整っており、脳卒中などで搬送された患者さんは、発症から復帰までをこの「線」で動きます。
でも私たち看護師は、まだ「点」でしかないのでは？　と最近感じるようになりました。私の目標は、それを患者さんと同じ「線」にすること。各病棟の看護師が「点」と「点」で情報をつなぐだけでなく、一本の「線」となって患者さんを支えていく…。そんな夢に向かって、いま必要な支援やシステムづくりに取り組んでいます。
認定看護師としての活動日には、一般病棟で懸命にリハビリテーションに励まれている患者さんを訪問。超急性期を知る看護師だからこそ分かる改善点を患者さんと共に喜び、辛い思いを聞くだけでも、患者さんの表情が明るくなることがあります。これからも、一人ひとりの心に寄り添う看護を大切にしていきたいですね。

◆専門知識と技術を高め常に患者の傍にある看護を目指す
　当院の理念に「はりつめた瞬間も、案ずる時間も、ゆるやかな日々も共に過ごします」とあります。私が目指す看護も「常に患者さんの傍にあること」。患者さんを知り、抱える問題をしっかりと捉え、共に問題を解決していく姿勢を忘れてはならないと感じています。そのためには、より高い専門的な知識と確かな技術が必要です。私が認定看護師を目指したのも、将来に不安を抱える患者さんとそのご家族、そして看護師たちに、少しでも貢献したいと思ったから。ただ傍にいるだけでなく、今その瞬間に必要な看護を提供できる看護師となることが私の目標です。
看護師にとって、なにより必要なものは「使命感」だと思っています。使命感は成長したいという向上心を生み出します。当院では、私が取得した認定看護師資格のように、キャリアアップのための様々な支援制度があり、教育体制も充実しています。看護師のプロを目指す方には最適な環境だと思いますよ。