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採血の基本!採血手技と検査結果の関係

多数の新人が入職する大きな病院では、「4月の血液検査はあてにならない」と言われるほど、 採血の検査結果はその手技に大きな影響を受けます。
そこで今回は採血で疑問に感じやすい点など、採血の基本をナスナスが説明します♪

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採血で駆血帯を巻いた後、軽く拳を握ってもらいます。 この時、血管の怒張が不十分な場合に「グーパー」させることもありますが これはクレンチングと言ってあまりオススメされる方法ではありません。 筋収縮によってK(カリウム)が漏出し、検査値でもKが高値となります。 採りにくい場合にはタオルや保温材で事前に手を温めたり、緊張を緩和したりすることを優先します。 ただし、どうしても採りにくく、その採血で電解質を調べない場合には、影響を理解した上で行うこともあります。

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採血する際、どのスピッツから入れるか皆さんは理解しているでしょうか? 真空管採血を行う場合と、シリンジから各スピッツに分注する場合でもスピッツの順番が異なります。 ポイントは「凝固」と「溶血」です。

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【理由】

穿刺直後は損傷による組織液の混入によって凝固しやすく、 最後の方は長時間の駆血による組織液の混入や血液の勢いが弱まるため白血球や血小板が凝集しやすくやはり凝固しやすくなります。

また、凝固のスピッツでは内面に塗られた抗凝固剤に対して一定量の血液が必要となるため、 最後に血液が足りなくなる…というのが一番困ります。凝固は2本目に入れましょう。

生化学は血清で調べるため、凝固しても大丈夫なので(むしろ血清と分離させるため凝固促進剤が入っています) 1本目に選択されることが多いです。

3本目以降は凝固して困るもの、一定量が必要なものから選択します。 血算(抗凝固剤入り)、血糖(抗凝固剤入り)、残りの生化学となることが多いでしょう。

★ただし!

採血順序に関して明確なエビデンスが得られているわけではありません。 そのため、先のスピッツの内容物が次のスピッツに混入するのを防ぐことを優先し、独自の順番を定めている施設もあります。

その場合は、スピッツの中の薬剤がクエン酸(抗凝固剤)→プレーン(凝固促進)→ヘパリン→EDTA→解糖阻止剤、 となるように凝固・赤沈→生化学→一般→血糖とすることもあります。

また、小児は凝固しやすいため、凝固を調べない場合は血算を優先し最初に採る、という施設もあります。 その施設で定められた基準に従ってくださいね。

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【理由】

シリンジ採血の場合には、最初と最後の血液の区別はつきません。 そのためとにかく凝固しないよう、最初に凝固のスピッツに分注し抗凝固剤と混和する必要があります。

分注の際は溶血に注意しなければなりません。注射針とゴム栓を外し、シリンジの先をスピッツの側面に当て、ゆっくりと流し込みます。 気泡が混入すると溶血し、RBCやHtが低値、LDHやK、Mg等が高値となります。 そのため、溶血防止として採血中もシリンジの内筒を強く引きすぎない、 シリンジの最後に残る泡だった血液はもったいないからとスピッツに入れないという注意も必要です。

翼状針を使用する場合、ルート内は通常0.2〜0.3ml程度ですが、その分血液が足りなくならないよう計算に入れておきましょう。

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スピッツの中には、調べる項目に応じて様々な薬剤が含まれています。 凝固や赤沈などでは凝固を防止するクエン酸ナトリウムやEDTA、ヘパリンナトリウム、 逆に血清で調べる生化学では血清を速やかに分離させる分離剤(スピッツの底のゲル状のもの)や凝固促進フィルム(プレーン)、 また、血糖を調べるスピッツにはフッ化ナトリウムなどの解糖阻止剤が塗布されています。 十分に混和させることが大事ですが、激しく振ると溶血してしまいます。そのため緩やかに5回程度混和させるのです。

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やってみると分かりますが、駆血帯を外さずに抜針すると、血が噴き出ます。 新人のうちに一度は経験するかも知れませんね。慣れてきた頃が要注意です。 駆血帯は静かに外し、針のぶれがないよう注意しましょう。


いかがでしょうか?


ただでさえ緊張する採血場面。痛みを出来るだけ最小限にする努力はもちろん必要ですが、 根拠を踏まえた正しい手技を身に付けましょう!



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